平成19年度 学生研修旅行

【日程】【参加者ご感想】

◆ 日程・コース

日   時:平成19年10月14日(日)

参加人数:28名

 

 


 

◆ 参加した学生さんの感想文

 

益田の文化訪問とりんご狩り

全科履修生 木下 正俊

今年は秋の到来が遅いと感じていましたが、旅行日の14日には少し秋の気配が漂い始めており、バス旅行には絶好の1日でした。 車内ではとてもやさしい音楽に歓迎されなごやかな気分になりました。これは「レギオの会」の皆さんのアイディアによる金子みすずのCD でした。

今日の日程は、新山口、萩経由で益田市に向かってGO、途中の美東、秋芳では秋の装いがかなり進んでおり、その中に分け入っていく 感じでした。ユーモアたっぷりのガイドさんの萩の歴史や吉田松陰などの説明を聞きながら、バスはキラキラ輝く日本海の海岸を疾走。 車内では自己紹介などがありましたが、そこはお互い学生同士、うち解けるのが早く和やかになりました。皆さんそれぞれ努力しているん だなと思いながら外を眺めていると、バスは益田市を走っていました。

最初の見学先は、「グラントワ(Grand Toit)」これは島根県立岩見美術館といわみ芸術劇場がツインになったもので 1昨年開館され、いつかは行きたいと思っていました。「グラントワ」は、フランス語で大きな屋根の意味ですが、バスから降りた途端、 赤茶色の屋根と外壁までが石州瓦で囲まれているのにはただただ感動。また、このモダンな建物が、しっとりとした城下町益田の風景と マッチしているのにも心を奪われました。

昼食はレストラン「ポニー」でタイのポアレやマンゴープリンなどのフランス料理、食べながらも学習や家庭のことなど、 おいしい料理と話に花が咲きました。

見学の最初は、ファッションの「ポップ&サイケ」ですが、イブ・サンローランやアンドレー・クルージュのドレスやブーツ など40年前のデザインとは思われない程新鮮でした。学芸員の方の説明のお陰でよく理解でき、今後のファッションは個人の個性を重視 したものになっていくように思いました。

次の展示は、黒田清輝、藤島武二、安井曾太郎などの有名な洋画家たちがまだ無名で海外へ留学した時代の若さ溢れる作品でしたが、 これらの絵の中に絵画への情熱を感じとることができました。

「森鴎外の文学と美術」のコーナーでは、「舞姫」など彼の作品の挿絵などが展示され、文豪鴎外は文学のみではなく絵画にも 並々ならぬ造詣を持っていたのには驚き感激しました。今年はまもなく開催される「巨匠と出会う名画展」など企画展にもぜひ行きたいと 思いながら美術館を後にし、「雪舟の郷記念館」へと伺いました。この記念館は、雪舟が晩年を過ごした大喜庵(雪舟時代は東光寺)に 隣接して、平成2年に建立され雪舟のいわば生涯の集大成がここにあるように思いました。彼の画いた「花鳥図屏風」や「益田兼堯像」の 重要文化財や花鳥図の水墨画が展示され、黒と白の微妙なコントラストに目を奪われました。ここでも学芸員の方の分かり易い説明があり、 その中に彼が寺の修業時代、涙でねずみを画いたことは彼ならできるとされていること、また雪舟は絵を描こうとするときは先ず酒を飲み、 尺八を気持ちよく吹き詩を詠んで興が乗ったところで、一気呵成に絵を画いたいわれており、雪舟の人間的な人柄に触れ、とても身近に感じる ことができました。彼は画聖と共に各地に点在する「雪舟庭」のデザイナーでもあり、誰からも親しまれる穏やかな人生を送ったことが 偲ばれました。>

また、大喜庵の雪舟廟(墓)にもお参りしましたが、彼の立像や写真で終生被っていた「烏沙帽」は彼が遣明使として明に渡航 した際、明から拝領したもので、当時の留学のステータス・シンボルだったと思います。雪舟の画は豪胆さの中に、あるところでは繊細さ を持ち合わせており、すばらしさを感じた瞬間でした。彼の画は後に「雲谷派」として墨色豊かな華麗な画風によって引き継がれていますが、 後ろ髪を引かれる思いでバスに乗りました。

バスの中から益田の街を眺めていると、この城下町は隣のもう1つの城下町津和野とお互いに個性を尊重しながら、切磋琢磨して文化 を向上させているように感じました。

とくさの「Oりんご園」に近づくと甘酸っぱいりんごの香りが漂い食欲をそそりました。りんごは「陽光」という種類だそうで、 りんごは皮のまま食べる方が栄養がありおいしいとの話から、私はまるかじりをしましたが、りんごの玉が大きく一つで大満腹。 あの芯に密が集まる「富士」は11月頃です、是非来てくださいと園の人の話。各自土産を買って秋の日を浴びながら帰途につきましたが、 考えてみるとこの旅行には企画担当のレギオの会の方々、名司会をされたYさん、費用の援助そして裏方をしていただいた所長さんや事務局 の先生方、安全運転の名ドライバーさん、最後まで楽しくさせてくれたガイドさん、私の話を聞いてくださった学友の方々、 この様なたくさんの方々のお陰と、感謝の目を向けるとバスは家路に向かって長州路を走っていました。ああ楽しかった。 皆さんと交流できて良かった。また参加しようと思いながら・・・。

 

 

益田市探訪と徳佐りんご狩り

全科履修生 藤井 正彦

平成19年10月14日(日)、秋晴れの朝の午前8時、宇部市営バスに乗り山口学習センターを後にして、楽しみにしていた学生研修旅行 に出発しました。目的地は島根県益田市と山口県阿武郡阿東町徳佐です。途中山陽小野田市役所、JR小野田駅からも学生の方々が乗って 来られ、新山口駅(在来線口)でトイレ休憩と最後の乗車地ということで学生の方を乗せて一路萩市経由で益田市に向かいました。途中、 道の駅「田万川」でトイレ休憩をしました。

ここで、トイレの前に車を止めておられかた方が、その車の後ろにバスが止まったので出られないと文句を言った後、強引に出てコカ コーラの配送車にぶつけてそのまま走り去ってしまい、私はアッ気にとられてしまいました。目撃された他の放送大学の学生の皆さんも驚か れたり唖然とされたりしておられました。

道の駅「田万川」を出発した後、バスの中で順番に自己紹介をしたりしている内に島根県益田市の島根県芸術文化センター 「グラントワ」 に到着しました。

「グラントワ」には初めて行きました。外壁に石州瓦が使われている外観に、「さすが石見の国、石州だな。」と感心しましたが、 その石州瓦が「20数万枚使われている。」と聞き、大変な数に驚きました。始めに館内のレストランで昼食をとりました。白身魚の料理が メインディッシュのランチでした。「鰆(さわら)かな。」と思ったのですが、店の人に確認していないので確かなことは分かりません。 とても美味しく、「久しぶりに美味しい白身魚を食べたな。」と感じました。デザートのマンゴープリンも美味しく、私にとっては大満足の 昼食でした。

昼食後、「グラントワ」の学芸員さんの案内で展示を見て回りました。最初に1960-70年代のファッションの展示を見ました。当時は ミニスカートが流行っていたなと思い出しました。島根県六日市町出身の「森英恵さん」の関係で展示してあると聞いて、「東京の表参道に ある森さんの華やかなお店」を思い出しました。大変失礼な言い方ですが、「島根県の山の中で育った人」と「世界のファッション界をリード する人」というギャップの大きさに感動してしまいました。

絵画の展示では、「黒田清輝」や「藤島武二」など美術の教科書に乗っている日本の洋画家の巨匠達の作品や、津和野出身の文豪 「森鷗外」の作品、関連する絵などを見ることが出来て、「来て良かったな。」と思いました。

参加者全員で記念写真を撮った後、大満足した「グラントワ」を後にして、次に同じく益田市内の「雪舟の郷記念館」に行きました。 益田市はよく通るのですが、落ち着いて市内を見て歩いたことがないので、益田が「雪舟終焉の地」だということを初めて知りました。 雪舟が益田で描いた国の重要文化財「花鳥図屏風」の同じ大きさのレプリカ(複製)を始め、雪舟の作品や雪舟と同じく益田で亡くなった、 万葉の歌人・柿本人麿の作品や益田家ゆかりの資料などが展示してありました。記念館を見学した後、外に出て「雪舟の墓」を参拝して、 再び参加者全員で記念写真を撮った後、バスに乗り込み、9号線を、津和野を通過して、山口県に戻り、最後の目的地、阿東町徳佐の、 「岡崎りんご園」に向かいました。「りんご園」では食べ放題でしたが、もう50代になると「食べ放題と言われてもそんなに食べられないな。 」と感じました。でも、「紅太郎(こうたろう)」という品種のりんごが、しつこくないほどほどの甘さで美味しかったので、親戚や友人に 配る分も含めて、10キロくらい買って帰りました。

帰りは、山口市内を通って、新山口駅(新幹線口)で朝乗られた参加者が降りられ、トイレ休憩をして、来た道を逆に帰って、小野田駅、 山陽小野田市役所で参加者が次々と降りられ、18時過ぎに山口学習センターへ帰って来ました。

今回の研修旅行のバスガイドさんも、昨年の研修旅行と同じ方でした。たいへん面白いガイドさんなのですが、今年は 昨年ほど、「爆笑の連続」という案内ではありませんでした。何か遠慮されたのか、気分的に乗れなかったのか、心境の変化なのか、私には良く分かりませんが、「今年は少し不発気味だな」と感じたのは、私だけでしょうか。昨年も参加された方はいかがお感じになられたでしょう か。もし来年もまた同じ方だったら、期待したいと思います。

今年の研修旅行には、放送大学の学生ではないのですが、私の妻も参加させていただきました。爽やかな秋の1日を、夫婦で楽しませて いただきました。大変ありがとうございました。