2.大気の構造
地球大気の温度は高度,緯度によって変化する.
特に高度による変化は図13-1に示すように,大気圏をいろいろな層に分ける根拠となっている.
地表の大気の平均温度(15℃)は水蒸気や炭酸ガスによる温室効果などで決まっているが,地表から11 km付近までの対流圏では対流による断熱膨張により,高高度で温度が減少する.
11 kmを越えると逆に温度が上昇していく.
その理由はこの領域(11〜50 km)にオゾンが存在し,そのオゾンが太陽の紫外線を吸収し,解離した後の再結合反応等によって,光を熱に変換しているためである.
図13-1には大気温度に加えて大気圧力(密度)の高度依存性も示してある.