2.触媒の種類と形態



 実用触媒の多くは,気相,液相反応で用いる固体触媒(不均一系触媒)あるいは液相に溶かして使う均一系触媒である.

触媒は多種の元素や物質を含んでいるが,その中で主として活性に寄与している成分を活性成分という.

活性成分の中で触媒作用(化学結合の組み替え)に直接関係する部分を活性点(活性サイト)という.

固体触媒の場合,高い活性点密度を得るために,担体と呼ばれる別の固体の表面に活性成分を微粒子あるいは薄層として分散担持することが多い.

高価な貴金属が実用触媒として利用できたのは,貴金属粒子をnmレベルの微粒子として安定に担持できたからである.

比表面積は粒径に反比例するから重量当りの活性は数百万倍になっている.

図15-3は,ガソリン自動車の排ガスを浄化する三元触媒の構造である.




実用触媒が重層的な構造を持っていることがわかるであろう.

 活性成分の物質に着目して触媒を分類すると,表15-1のようになる.




触媒の形態は,固体触媒に限っても,粉末;穎粒,錠剤,モノリス(ハニカムなどの一体成形体,図15-3),リング状など多様である.

触媒反応器にも,形状,反応相,触媒層(固定,流動),熱除去法などにより様々の形式がある.

図15-4は,アンモニアを合成する固定床流通型の触媒反応器の例で,反応熱除去のため冷たい原料ガスを反応器の途中からも送入するようになっている.



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